ついに、読んでしまいました!!
日高ショーコ先生の『憂鬱な朝』
前から気になってお気に入り登録していた作品が、昨年末にDMMブックストアで30%OFFな上に50%ポイント還元とかいう破格の安さになっていたのだもの。
そりゃ、即決購入しますよね……。
この作品、ほんっっとうに良かったです!!
ざっくり内容を説明します。
舞台は、明治時代の東京近辺。
主人公の久世は、若いうちに親を亡くし、10才にして、訳あって長らく住んでいた別邸から本邸へ移り、子爵となります。
こうして足を踏み入れた本邸には、眉目秀麗で優秀な家来 (使用人のトップみたいな存在) の桂木がいました。
桂木は (別邸でまともな教育を受けていなかったため) 何も知らない久世の教育係として、久世の面倒を見ます。
そんな桂木に久世が抱いた感情は、恋心だった。
桂木に認められようと頑張る久世と、どこか冷めた目で久世を見る桂木の関係は、ある夜を境に変化していく。
といった感じのボーイズラブ作品です。
歳の差、年下攻め、執事受け、美形男子のスーツ姿、不器用な男、すれ違い、などに弱い方は刺さると思います……私はめちゃくちゃ刺さりました。
あと5年早く出会ってたら、好んでBLだけを読み漁る、屈強な腐女子が生まれてましたね(笑)
※ここから内容のネタバレを含みます
あの、もう書きたいことが色々ありすぎるのですが、とりあえず忘れる前にこれだけはポイントから……。
最終巻かその1巻前あたりで、「朝になっても帰らないと約束しないと動かない」的なこと言って焦らす久世に、「朝まで寝かせなければいいでしょう」って素直になれずに余計に激しい要望してる桂木めっちゃ好きでした。
(※セリフはうろ覚えで)
もう、久世の親友の石崎さんも言っていましたが、話し合うという簡単なことができずに反発してる2人、大変萌えなんですよ。
特に、桂木のコントロールを離れて、桂木のことを考えながら勝手に久世が動き始めたあたりの、互いに互いを思って当主の座を譲ろうと画策しあっているあたり。
今までは久世が桂木に合わせていたからうまくいっていたものが途端に噛み合わなくなった感覚の演出最高ですね。
あれがあって、桂木という存在に深みが出て愛おしさが増しました。
あと、再び全部桂木に従っておこうとした久世が、家のことを考えて、実父の弟(であっていたか少し自信ないです)を当主に据えることはできないからと帰すシーンね。
信じていても、目的のためなら桂木が嘘をつくということをよく知ってしまっているから、やっぱり桂木の思い通りにはできない!って自分の意思で動くの。あのまま従っていたら楽だったのかもしれないけど、それをしない当主としての器と意志の強さを感じ大変良きでした。
紡績工場の話は、人から感謝された桂木が家のためでなく自分がやりたいから工場のために動くっていうのが最高でしたね。ずっと何かに縛られて生きてきた桂木が自分を見つけられたのは、あの瞬間だったのだと思うのです。
最後、一緒に海外について行くと言った桂木が、やっぱり行けなくなったと久世に伝えた時の描写も大変よかった。怒るのではなく、それを受け入れるところに久世の愛ですよね。愛だよ〜。
無限に感想ダラダラ書いてしまいそうなのでそろそろまとめます。
2人とも、末永く幸せであってください。
素敵な作品をありがとうございました!!