創作余談

作品語り:トライアングル

書いた人のこだわりや設定語り等を読みたい方向けの内容です。

スカシャナ最高で、お話を書くのが楽しくて仕方がないです。

あまりの楽しさに先日Twitterで大暴れして、「昔書いた話のこだわりポイント語りそう、自重します」と言っていたところ、ありがたいことに見たいという声をいただきました。

そういうわけで、執筆の息抜きに、昔書いた長編「トライアングル」(オグ→シダ前提オグナバ本)のこだわりポイントを、ざっくり3点書こうと思います(のんびり書いていたらだいぶ日にちが経ってしまった……!)。 

スカシャナちゃんのお話への需要だったらすみません!!
スカシャナちゃん過去作でもこだわりポイント書けたらな〜とは考えたのですが、今書いた時の記憶が残っている作品が現在執筆中のものかR18なので、恥ずかしくて書けなかったのです。
えちシーンのこだわり語るのは、流石に酒の場か深夜テンションでないと無理なのでした。

私は書いた時の感情と違う受け取り方をされていても歓迎派なので、もし、物語読んだ時の印象と違う〜、となっても気にせずで大丈夫です!
むしろ、どう捉えたのかを知りたいなとすら思ってます。
逆に、裏事情を知りたくない方は見ない方が良いです。

ちなみに、トライアングルはこちらで公開しています。
トライアングル公開リンク

縦書きで読みたい方は、メインサイトでも公開しているので探してみてください。

では、以下ひたすら書き連ねていきます!

それぞれの視点で関わる人の描写

これが1番のこだわったポイントです。

シーダ様は社交的で顔が広いので、多くの人との会話があります。

例えばノルダの闘技場のマリクとの会話シーンがわかりやすいのですが、あの場面って中で起きた出来事を書くだけならオグマに話させても別にいいんですよね。
ナバールと何を話したの?ってシーダ様が聞けば、多分オグマは約束のことまで話すと思ってます。

そこをあえてマリクにしたのは、シーダ様という存在の交友関係の広さを示したかったというのが1つの理由になっています。
あとは、一歩引いた視点の人からオグナバがどう見えているのかというのを示した方が、ナバールの場面が生きてくるだろうと思ったこともあります。

シーダ様から一転、ナバールにはほとんど知り合いがいません。
だから、シーダ様やオグマ視点なら地の文に直接名前を出すようなキャラを、あえて「魔導士たち」といった書き方をしてぼかしたりと、オグマ、シーダ、マルス様以外の人間への解像度をだいぶ下げたつもりです。

オグマは、関わる人は限られていても、ちゃんと人を認識してるので固有名詞が出てきます。
でも人間関係はそこまで広くないのが我らの隊長(ただし関わる人ほぼ全員に慕われ愛されている)。
隊長視点の時にもサジマジバーツをとても書きたかったです。でも、今回は紋章なので我慢我慢。
メディアミックスの設定とかは引っ張ってきた覚えがあった記憶もあるのですが、剣定が発生すると話の意味が変わってしまうので、それだけはできなかった。

過去の開示度合い

今回は珍しくキャラクターシート的なものをしっかり作りまして。オグマとナバールには何歳の時にどうだったという設定が割と細かに残ってました。
ただ、その開示度合いはメモ書きで出す出さないを管理して書いてました(私の記憶が飛んでどこかに書いてる可能性はある)。

捏造しまくったナバールの過去はメインどころ(祖国では髪色が疎まれている。マケドニアの奴隷として姉と共に売られたと思っていた。マケドニアでは貴族の家に以下略)を拾えるくらいのレベル感で描写しました(したつもりです)。

一方で、オグマが闘技場を逃げ出すと決意したきっかけにもちゃんと設定があったのですが、それは出さないようにしていました。

今作のオグマが闘技場で奪った命をやたら気にしているのには、大切に感じていた人を自分の手で殺したショックが含まれているのです。
けれど、特定の死を描写すると、結局オグマが気にしてるのって大切な人の死だけなのでは?という捉え方が生まれてしまうことを恐れ書けずにいました(私の描写力の問題かもしれない)。
オグマが「剣で殺してきたこと」に感じている罪を軽く見せてしまうことを避けたかったのです。

効果的に機能したかは自信がないところですが、やはり大きなエピソードは見えないけど気にしている方が、根っこからの救いようのない性格というか、不器用さというかが感じられて私は好きです。

これは個人の好みの問題です。

花のにおい

ところどころ描写していた花の匂いは、シーダ様のテーマみたいなものです。
トライアングルというタイトルに決めた由来もここにあります。伝わっていてもいなくても、この花の匂いをオグマとナバールがそれぞれに感じているからトライアングルです。

私の中では、ナバールとシーダ様の辺も三角形の1辺としてちゃんと結ばれています。

なぜ花の匂いなのかというと、人間が五感を忘れていく時、匂いを一番最後まで覚えているという記述を見たからです。
オグマも、ナバールも、この花の匂いを嗅いだときには絶対にシーダ様のことを思い出す。そういうものを用意したいというこだわりで生まれてきた描写でした。

オグマがナバールと呼ぶタイミング

原稿しながら読み返していたら思い出したのですが、これ、とても意識していました。
前半のオグマさん(出会いのとき以外)実は全然ナバールのことを名前で読んでいません。
気が向いた方は、ぜひ最初にオグマさんがナバールを名前で呼んだ瞬間を見つけてにっこりしていただけたらなと思います。わからない、にっこりするの私だけかも。

おわりに

細かなシーンとか描写を漁れば色々出てくると思うのですが、全体的にこだわったポイントを書き連ねてみました!

ちなみに、最初に一番描きたかったのはラストシーンのナバールに「ナバール、……その、俺と戦いたいか」しか言えない、オグマさんの不器用さです。
次点で、オグマに忘れられたくないから死ぬならオグマの剣が良かったとか思っている感じの、つかみどころはないけれどちょこっと愛が重たいナバールさんです。
そういうわけで、オグ→シダが強強ですがオグナバのための話でした。

あと、これは少し反省事項。
今回オグマさんが処刑受けている場面を正面から鞭打ちされているイメージだと思って書いてしまったんですけど、RRRという映画見たときに、そういえば鞭打ちって背中にするのが一般的だなという気づきを得てしまいました。完全なリサーチ不足です。

でも、出会いの場面でオグマと目が交わる様子とか、庇った時にオグマの顔が見れるのとかいいなと思うので、今回の処刑はそういうものだったということにさせてください。

書いたはいいけど、本当に需要あるのかしら。まあ、私が書いた時のこと思い出して楽しくなれた&ちょうどいい息抜きだったのでよしとします。

読んでくださった方いらっしゃったら、ありがとうございます!

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