ののはなメモ帳

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グランベルとヴェルダンの関係性
#聖戦トラキア

お茶会アイラさん実装記念のイザーク王家本を作りたくて、最近ずっとイザーク王家のことを考えています。

本を作ろうとしなくても常に考えていますが、何か話を書こうとする時の必死な資料集めからしか得られない思考がたくさんあるのです。

その中に、どうしても本編とは関係なく思考整理でまとめたい内容があったので、この文章を書いてます。

私がいったい何を書きたがっているかと言いますと、この文の題名の通り、グランベルとヴェルダンの関係です。

ゲームと資料集で矛盾しているように見えて、私がいつも悩まされる二国の関係。

両国の関係は果たして良好なのか、険悪なのか。今日はそれについて考えていきたいと思います。

イザーク王家について考えてるのに、どうしてヴェルダンとグランベルの関係が必要なの?

この両国の関係を把握できないと、アイラさんとシャナン様の亡命時の行動が見えてこないんです!!!

由々しき自体。

あまり前置きが長くなっても仕方ないので、そろそろ真面目に考えを書き始めます。

先ほども触れたように、両国の関係を考えるにあたってネックなのがゲームと資料集で矛盾しているように見えることです。

というわけで、まずはそれぞれで両国の関係がどのように描写されているか説明します。

<聖戦の系譜ゲーム内>

まず、ゲーム内での両国の関係を考えます。
ヒントになるのは物語冒頭です。

遠征軍が出た後のグランベルには
わずかな兵しか残らなかったが、
国境を接する西のアグストリアと
南西のヴェルダン王国とは
同盟の関係にあり、
後顧のうれいはない筈であった。


(聖戦の系譜より引用)

グランベルが国の守りを手薄にしているのですが、その背景説明に、ヴェルダンと同盟関係であることが挙げられています。

しかも、「後顧のうれいはない」と記載されるほど、グランベルは同盟関係に対して裏切りを想定していない。

実際、ヴェルダンのバトゥ王が本来であれば同盟を裏切るような王様じゃないというのは、聖戦1章を遊べば感じられるので、あながち間違った判断でもなさそうです。

とにかく、ゲーム冒頭で読み取る限り、グランベルとヴェルダンってそこそこ良好な関係を築いていることが読み取れます。

<資料集>

一方で、聖戦の資料集(あるいはデザイナーズノート)に記載されている両国の関係は、とても良好なものとは思えません。

アイラとシャナンの亡命先にヴェルダンを選んだ理由が、次のように説明されています。

この当時、大国グランベルの影響下になかったのは、敵対しているヴェルダンぐらいのものでした

え、グランベルとヴェルダンが敵対?!
敵対してたんですか?同盟結んでいるのに???

資料集を確認する限り、ゲーム本編の記述とは反対に、二国は仲が悪いようです。

以下余談です。

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シレジアも独立を貫いてるので、聖戦冒頭時点では別にグランベルの影響下にはないです。

ただし、亡命先に適しているかどうかという観点で判断するなら、適していない国だったと思います。シレジアは相続争いの内乱がいつ発生してもおかしくない状況でした。
個人的には、もしもシレジアに内乱の緊張がなければ、アイラさんとシャナン様の避難先はシレジアだったんじゃないかな〜と思います。(また、敵国を通過することになるイード砂漠経由よりは安全だと思われるので、亡命時の避難経路はシレジア経由or海路でトラキアにでてミレトスを経由する道かなと勝手に思っています。ただし、トラキア経由なら親同士の交流があったレンスター王家を頼れそうで、危険を冒してヴェルダンに行く理由が失われるため、何らかの理由で海路を選択できずにシレジアを経由した説が濃厚だと思っています)。

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<ゲームと資料集で認識が違うのはなぜ?>

矛盾に見える情報を解決するヒントは、各説明を記載している時の立場の差にあると思います。

ゲーム冒頭はグランベルの状況説明、資料集はイザークの状況説明で、二国の関係が説明されているからです。

つまり、次のように解釈することができます。

グランベル国内視点→ヴェルダンとの関係が良好である

イザーク王国視点→グランベルとヴェルダンが敵対関係に見えている

一体なぜ??

さすがに、真逆の認識をしているとなると、各国で得ている情報に差が発生していそうです。

例えば、グランベルがイザークと全面的に対立した時にはヴェルダンが侵略の準備を始めていたのに、グランベルの中枢に入ってくる情報からシャットアウトされていた(主にロプトによる情報操作を受けていた)場合が考えられます。

というか、ほぼこれしか考えられないと思います。

後顧の憂いなしと判断して兵を進めたのに国境を侵されているあたりから、グランベル側の認識に落ち度があったことは明白です。

イザーク王家側も、シグルド以外がヴェルダンに来ていたら危なかったという事実はあります。
ですが、敵対しているという認識は正しかったので、二国に対する認識というよりは、イザーク王家が滅びの運命を辿っていたがゆえの、(アイラさんとシャナンにとっての)悲劇と幸運の結果が聖戦の1章だと思います。

まとめると、グランベルとヴェルダンは、「同盟を結んでいるけれど仲が悪い」というのが、グランベル以外では共通認識だったんじゃないかな、と私は考えています。

ただし、グランベルだけがそれを知らなかった。だから同盟を過信していたと考えれば辻褄が合いそうです。

思考を書き出してスッキリ。

以下すべて余談

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国の関係を考えたついでに。

ゲーム開始直前のユグドラル大陸各国の情勢はこんな感じだと思っています。

レンスター:
トラキアのことがあるからグランベルに手出ししない。むしろグランベルや他国の後ろ盾を得るための外交をしている(王子をグランベルの士官学校に送り出す、グランベルの貴族を妻に迎えるなど)

トラキア:
ゲーム本編が物語ってるので特に書くことないけど、貧しいからとにかくレンスターが欲しい。

シレジア:
半鎖国状態。騎士団を強化することで国を守っている。戦争をして守りが薄くなった箇所を攻め込まれたら困るので、他所への手だしもしない。

イザーク:
各地の部族の力が強く国内がまとまりきっていないため、他国に手を出す余裕がない(気性が荒い国民性のため一部の部族は不満を抱えている)。

グランベル:
本気を出せば大体の国に勝てる規模を有する国だが、自国の状態に不足もなく、今を生きる国民の被害を考えれば他国と戦争するメリットがないため、不可侵条約を結ぶなど外交の工夫で自国を守る方面に舵取りしている。

アグストリア:
大国グランベルに攻め込んで勝つ見込みがないので同盟を結んで自国を守る。平和主義寄りの貴族もいるが、一部の貴族は、ヴェルダン領土を狙っている。

ヴェルダン:
基本的には国土が豊かなので、自国を守る方針でいた。ただし、中には野心が強く、勝ち目の薄い他国への侵略を目論む者もいる。

ミレトス(自由都市):
自由に商売できればそれでいい。領土への野心はない。
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